「もう120万人突破していますよ。」

耳を疑った。
せっかくのキリ番なのでカウントダウンをしようかと思ったが、その瞬間はすでに過ぎていた。

そうはいっても、その瞬間を祝いたい。
そこで、まだ達成してないことにして「達成!わーい」とできないか考えた。
まず誰の口封じをすればいいかリストアップし、ピン札まで用意したが、ソーシャルな現代では、どこからバレるかわからないので正直に発表することに。





パワーポイントを使って全社ミーティングで発表。
しかし、まばらな拍手。まったく盛り上がらない。

この謎はすぐに解けた。
うちの会社の社員は半分以上が外国人なので、大分県じゃなくプラハ(126.2万人)を例にするべきだったのだ。
グローバル企業に日本の常識は通用しない。厳しい世界だ。

と、ここで私はマーケティングパーソンらしく、とても重要な事実に気づいてしまった。
「っていうかそもそも、120万人ってどれくらいかイメージできていないのではなかろうか」 と。
そこで世の中の120万を徹底リサーチ
まずは、こういう時の定番、

東京ドーム(55,000人収容可能)だと21個分以上だと判明。

すごいんだけど、いまいちわからない。





さらに、あの名曲「夏の日の1993」でさえCDの販売枚数が110万枚強。
ミリオンセラーのCD < iKnow!

すごい。

なんと世界のトヨタでさえ単独の社員数は6万9148人。
グローバル企業 × 約17倍= iKnow!

すごい。

さらに日本が誇るマンモス大学、日本大学は創立123年で累計卒業人数106万人。
123年の歴史 < iKnow!

すごすぎる。

すごいんだけど、「すごい」としか言いようがない。これじゃ伝わらない。

マーケティングパーソンとしてはもっとシズル感が欲しい。
120万人に限らず、10万人位を超えてくると、とたんに一塊になってしまうようだ。

しかし、iKnow! は一人一人のお客様の積み重ねで120万人を突破したのだ。
120万を一塊ではなくバラバラに体感したい。





これはセレゴジャパンでマーケティング&コミュニケーションを担当している私の出番だ。
どうしたら、洞穴にとじこめられているモンスター(120万の持つイメージ)を世界に解き放つことができるか?

そして、我々のチャレンジが始まった。
次の瞬間、頭の中にZARDの「負けないで」が流れはじめた。
いい兆候だ。

※1976年生まれ36歳





数える。地味だ。でもこれしかない。そしてズルができないようにすべてのプロセスを動画で撮影する。 さて、何を数えるか?それが問題だ。 そうだ!日本人を擬人化できるモノがあるじゃないか!毎日お世話になってるアレが!





お米だったら場所も取らないので、いつか自社ビルをたてる(予定の)我々が今働いている小型のテンポラリーオフィスでもどうにかなる!
お米をひたすら120万粒まで数え続ける。
最終的にどれくらいの量なのかはわからない、ビジネスと同じ、これは冒険だ。
そうと決まれば、善は急げ。





袋の中身は何万人(粒)かなぁとワクワクしながら、まずはお米2キロをゲット。





早速カウント開始。
数人のDeveloperが協力してくれたが、7000粒(コップ1杯くらい)数えるのに1時間かかった。
これは想像以上にキツい。そして地味だ。





しばらくすると打合せなどと理由をつけみんないなくなった。ひとりぼっちである。





しばらく一人でがんばったが、もはや限界。
キャプテン翼の三杉くんを思い出し、「ふっ。ガラスのエースってか」とつぶやいてみた。
※1976年生まれ36歳



その時である。私の中の天使(悪魔)が言った
『ネットで調べちゃえばいいのに』

つまり苦労して数えなくても結論(120万粒の総量)はわかってしまうというのである。

不思議なことに私の中で天使と悪魔の押し問答は無かった。
すぐさまお米の重さを検索。





お米 1キロで5万粒、1合は150グラムで7500粒。

120万粒のお米は160合で重さは24キロ。

正直、余計わかりづらくなってしまった感じは否めないが、信頼度で言えば私がカウントするよりもこの数字の方がおそらく正しい。
やむなく数える事を中止し、ネットデータを採用することになった。





早速、120万粒=24キロのお米を買ってきた。
これが iKnow! ユーザー120万人と同数のお米だと思うと感慨深い。





まずはお米に顔を書いてみた。






アダムとイブ。初めてのお客様に感謝。
そしてここから iKnow! の快進撃が始まったのだ。
僕らが歩んできたRoad to 1,200,000の険しい道のりが走馬灯のように駆け巡り、目頭が熱くなった。





この感動を社員と共に味わうために120万粒のお米を会社のエントランスに奉ってみた。





わざとらしいくらいに説明を入れてみた。
そして、 社員が感動にうち震える様子を見届けるために、木の陰に隠れて様子をうかがう。





完全にスルー。大分県アゲイン。まったく伝わっていない。





自分の席に戻り、取り憑かれたように「パルプンテ、パルプンテ」とつぶやいた。
冷静になってみると、そもそも数えもしないで奉っているだけでいいはずがない。





そして私は方向転換を決意した。

120万人の重みをみんなで実感するために120万粒のお米を全社員で完食することにした。






翌日、

大量のお米を炊くには大型の炊飯器が必要、ただ購入するにはあまりに高い。

そうだ!ここはレンタルだ!

ということで高度な検索テクニックを駆使し、
国内最大級イベントレンタルのアコムレンタルを発見。
最大5升炊ける炊飯器を見つけ出すも、ガスボンベが必要なため断念。
2升炊きを2台借りる事に決めた。たったの20合(150,000粒)しか炊けないが仕方ない。(感覚がおかしくなっている)





早速電話してみた。

どんなイベントを行うか聞かれる。
説明に窮したので、外資系らしく「コンフィデンシャルなんでディテールは言えないんですが、ちょっとオフィスでめでたいことがありまして・・・」と30%くらい英語を織り交ぜてごまかした。
「それなら」という事で紅白幕などもセールスされる。
まんまと色々借りる事に・・・





無理なスケジュールでお願いしたにも関わらず、早速アコムレンタルから商品が届いた。
ちょうどいいので、出世払いならぬ、お米払いをお願いしてみたが断られた。





大型イベントから社内祭事まで、アコムレンタルがオススメです。
ということでいよいよ戦いが始まる。






3日目の朝。





お米をたく前に、モンスター炊飯器の大きさをわかりやすく伝えたくてサザエさんのタマになってみた。
テンションマックス





いよいよご飯を炊いてみる





ご飯が炊けるまで暇なので、おにぎり工場(大会議室)のホワイトボードに初心を忘れないためのメッセージを書いてみた。
何年か後に自社ビルを建てた時に、オフィス内に飾るつもりだ。
NEXT INNOVATION






おいしく炊けたご飯を早速おにぎりにして食べる。





全然減らないので、オフィスグリコをおにぎりに差し替えてみる。
もちろんフリー(イケてる弊社ではオフィスグリコがいつもフリー)





おにぎりばかりだと飽きてしまうので、みそ汁経由で自発的におにぎりに手が伸びるようにウォーターサーバーの上にみそ汁をセット。





お客様(お米)を取り囲みながらミーティング。まさにカスタマーセントリック。






コーディング中もおにぎり。
お客様(お米)と一緒に iKnow! を作ってる感じがしてなんだかうれしい。
そしてお米は日常にとけ込んだ。

社員一同、一粒一粒おいしくいただき、120万人のお客様との一体感を楽しんだ。
後はこの繰り返しだと油断したその時だった。

問題発生。

なんとブレイカーが落ちてしまったのだ。
やはり自社ビルが必要だと確信した。

炊飯器にとって最も重要なのはお金でも家族でもなく電源だ。

実は、炊飯器だけでなく、我々のようなオンラインサービスを開発している会社にとっても電源はとても重要なのだ。120万ユーザーを超える iKnow! と言えども電源がなければ、顔がぬれたアンパンマン同様、力が出ないのである。
ちなみに、問題の原因は1400ワットのモンスター炊飯器をタコ足配線で2台同時に使ってしまったからであった。

ケアレスミス。

やむなくビル管理会社に連絡。
『オフィスビルのルール』という小咄を聞くはめに。





やむなく1台の炊飯器をおにぎり工場(大会議室)からメインフロア中央に移動。
その後は牛歩のごとく、焦らず着実に一歩づつ前進した。






炊いて、おにぎりにする。無限地獄。
炊飯器2台同時稼働で合計6セット。朝昼晩とご飯が振る舞われた。




チンパンジーと同じで人間も苦しければ道具を上手に使う好例。 ふりかけ、海苔、鮭フレーク、カレー、みそ汁など心強い仲間が増えていった。





ここまでに数日を要したが、やまない雨は無いし、明けない夜はないのだ。
ラストスパート。そしてついに・・・





くじけそうになった。
最後まで諦めなかった。
歯を食いしばって頑張った。
120万人の重さを噛み締めた。そして感謝した。





ありがとう!iKnow! ユーザーの皆さん!ありがとう!農家のみなさん!

次回130万の奇跡!をご期待ください。






なんと、10合=約75,000粒(人)のお米が残っていた。
なぜこんなことになるんだ!(自分で冷蔵庫の中に入れてたのを忘れてただけ)
行方不明だった10合=約75,000粒(人)の生還に内心ほっとしながらも、一度「終了」をアナウンスしてしまった手前、社内的にはもみ消すしかない。
それがビジネスってやつだ。
もちろん責任をとって、私が1人で食べようかとも思ったが、すでに今日のお昼はラーメンに決めている。それは譲れない。

このままでは完食できない。何か策は無いものか?

こうなったら、梶井基次郎の『檸檬』に倣って、丸善におにぎりをボムしにいくしかないと覚悟した。
次の瞬間、アイデアという神様がゆっくりと降りてきた。これしかない。そして私は密かに計画を練った。





そうこうしているうちに、イケてるネット企業フリークアウトさん(左から佐藤さん、守月さん、手代木さん)が来社。

占い師から、社名に「アウト」がつく会社との関係は避けるように言われていたので、ずっと居留守でスルーしてきたが、今回の計画にうってつけ(許してくれそう)ということで提案を聞かせて欲しいと偽っておびき出したのだ。
いよいよ計画を実行する時がきた。








まずはコーヒーの替わりに味噌汁を出して反応を見る。





茶柱ではないが、お麩がハート型に(みえなくもない)。
これはいける。私はゴーサインだと判断した。 とはいえ、急いては事を仕損じる、である。





焦らず、まずは名刺交換からスタート。






怪しまれることなく、飯(めし)交換が無事終了。





スティックシュガーをすすめてみた。






フリークアウトさんは引きつりながら「ユニーク」と表現した。
やはり勢いがある会社は違う。
勢いのあるフリークアウトさんを感じるにはこちら





商談は順調に進み(写真はピンポンパンゲームで負けた瞬間)、 そろそろ話もつきてきたので、最後の作戦を実行すべく、ある人物を会議室に呼んだ。

そう、YuliaとErrolだ。





(左がYuliaで、右がErrol)

すると、早速Errolが大切そうに持ってきたものをYuliaに手渡した。





するとフリークアウトさんに向かってYuliaが一言・・・

『モウカエッテシマウノデスカ?』と謎の甘え声!

そして、謎の箱を手渡した。





Yuliaが一言『カイシャニモドルマデ ゼッタイニ アケナイデクダサイ』





フリークアウトさんの顔に『どうせお米だろ』と書いてあったので、先手必勝!

すかさず「御社のサービスがイケてることはよくわかりました。
でもあえて厳しいことを言いますが、そこに愛はあるんですか?
世知辛い世の中なんですから、僕らだけでもファンタジーを信じてみましょうよ」
と伝えどうにか納まった。

ロジックの勝利。





これで、我々の120万人のお客様への感謝企画は幕を閉じた。

120万という数字は、我々が思っていたよりもずっと大きな数字でした。
iKnow! をお使いいただいている120万ユーザーの皆さんの重みを感じると同時にお米の大切さをしっかり実感させていただきました。

そして iKnow! ユーザーは120万人ですが実はもっと凄い偉業を達成していることに気づきました。
なんと120万人のユーザーの皆さんが覚えた英単語は1億1千万単語を突破していました。
気づくのが遅くてよかった。危うく1億1千万粒のお米と戦うはめになるところでした。

次回予告!130万人突破の際にはまた何かチャレンジをして重みを実感したいと思います。
初心忘るべからず。
これからも皆さんに喜んでいただけるサービスを提供できるように全力でがんばります!

是非これからもスマホ、パソコン、タブレットで iKnow! をご利用ください!

本当にありがとうございました。

その後のフリークアウトさん(愛に溢れた会社でした)









 SPECIAL THANKS